メタバース・Web3活用コミュニティ「Metaverse&Web3 PRESENTATIONS」を開催しました。

2024年02月13日 メタバース・Web3活用コミュニティ「Metaverse&Web3 PRESENTATIONS」を開催しました。

1 開催日時

    2024年1月31日(水) 14時~16時

2 開催場所  

    京都経済センター

3 参加者 

    30名

4 主 催  

    主催:メタバース・Web3活用コミュニティ

5 概 要

    コミュニティ参画企業7社とゲストスピーカー1社の代表者による、現在取り組んでいる事業内容等について発表いただいた。KDBP会員および関係者と当該コミュニティ企業とのマッチング促進を主目的とする。

(1)「3Dバーチャルツアーで人々の思いをアーカイブする~NOKOSUプロジェクト」

    株式会社イザン 井上 浩二 氏
            藤井 真鈴 氏

・2月から「NOKOSUプロジェクト」の名称を「たいせつアーカイブス」に変更し、同じ趣旨で活動を継続する。
・デジタルツイン技術を使用し、企業や自治体の施設をバーチャルツアー形式で提供しており、また、様々なものをアーカイブし、個人や地域の大切な記録を残す取り組みも展開している。
・学生と共にデジタルアーカイブを推進し、身近なものや歴史的な価値だけでなく、個人にとって重要なものもアーカイブし、活用できるようにする。
・国連主催のインターネットガバナンスフォーラムで出展し、国際的な評価や支援を受けつつ、デジタルアーカイブの活用方法を探求する。
・学生や一般市民の参加を促し、企業や地域からの技術的な協力や支援を得ながら、大切なもののアーカイブとその活用を広げることを目指す。

(2)「『居場所型』教育 メタバースサードプレイスプラットフォーム」

    一般社団法人プレプラ 水瀬 ゆず 氏

・最終目標はメタバースの街を作ることで、現実空間と仮想空間を統合したまちづくりを目指す。
・メタバースを利活用して福祉教育や居場所づくり、不登校支援、教育などの活動を行う。
・メタバースを社会的なツールとして位置付け、生活領域や文化をメタバース化し、XR技術を活用して取り組む。
・メタバースを利用した不登校支援プログラムやアントレプレナーシップ教育を展開し、メリットや新たなアイデアの創出に注力する。
・メタバースを通じて、学生や地域住民が参加しやすく、リーダーシップを発揮できる環境を提供し、多様なプロジェクトを実施している。

(3)「生成AI活用事例とメタバース・Web3領域への応用の展望」

    株式会社XNOVA 八鳥 孝志 氏

・AIの急速な進化と生成AIの活用分野の拡大により、専門家でも追いつけない状況が生じている。
・生成AIの応用範囲は広がり、画像やイラスト、動画などの生成に進化しており、VRやARとの相性も良好であると考えられる。
・生成AIの進化により、現実と仮想の境界が曖昧になり、クリエイターのモチベーション低下やデジタルコンテンツの価値低下といった副作用が懸念されている。
・ブロックチェーン技術が、AI生成コンテンツの信頼性や作成者の証明、ベーシックインカムの配布などに応用される可能性がある。
・生成AIの進化は、メタバース内でのリアルタイムコンテンツ生成や人間とAIの区別の困難さといった新たな問題をもたらすが、ブロックチェーン技術の活用が解決策の一端を担う可能性がある。

(4)「メタバースWeb3研究会の紹介と成果」

    公益財団法人京都高度技術研究所(ASTEM) 池上 周作 氏

・ASTEMは地域の皆さんと共に技術を検証し、広く普及させるための研究会を立ち上げている。
・メタバースWeb3研究会は、知識や設備がなくても参加できることをモットーに、新規参入企業向けの活動を行っている。
・過去の活動内容や成果及び今後の活動方針やビジョンを「ヤッタログ」というブログにおいて発信している。
・製造業でメタバースを活用することによる人手不足の解消や、顧客との関係強化、在庫・生産管理の効率化などを図る「インダストリアルメタバース」に特に着目している。
・ブロックチェーン技術やメタバースを用いた実証や体験会を通じて、これら技術の理解を深め、より効果的な体験環境の構築を目指している。

(5)「UPDATE京都3.0!~広めよう広げよう京都~」

    NECソリューションイノベータ株式会社 谷口 洋介 氏

・京都の観光戦略は、交流の深化と持続性の高い観光を軸にして、文化の力を活かして進められていると理解している。
・交流の深化にはリピート訪問者との継続した関係構築が重要であり、持続性の高い観光にはオーバーツーリズム対策や地域振興が必要と考えられる。
・京都観光DAOを通じて、デジタルコミュニティを構築し、地域魅力をグローバルなファンと結びつけ、持続可能な観光を提案したい。
・DAOを用いたコミュニティでは元来DiscordやSnapshotなどのツールを使い、玄人がコーディネートする必要があるが、NECでは誰でもこれらの機能を使えるパッケージを提供している。
・NEC応援経済圏構築プラットフォームを活用し、デジタルウォレットやNFT、DAOを組み合わせた観光コンテンツの提供を進め、大阪万博や地域イベントとの連携を図っている。

(6)「京都の伝統とメタバースの融合について」

    株式会社Halle Game Lab 坂井 冬樹 氏

・ロボットやドローンをアバターとして使用し、現実世界をゲームのように楽しめるかどうかを考えている。
・日本の「生きがい」という言葉が、世界では「ikigai」としてバズワードになっており、今の時代の「生きがい」は現実世界をゲームのようにすることで実現できるのではないか。
・メタバースのユーザーをターゲットにして、リアルな世界をゲーム化する試みを展開する予定。
・50年から100年後には、京都の文化をメタバースの根幹に組み込むことを目指している。
・メタバースは新しい文化が生まれる場所であり、京都の伝統を活かして未来を築くビジョンを示したいと考えている。

(7)「京都ブランドを活かしたメタバースECプラットフォームへの取り組みについて」

    株式会社SUS 内藤 知教 氏

・SUSの子会社という形で設立した株式会社AMP・KYOTOは、京都をモチーフにしたメタバースプラットフォーム「結KYOTO」の企画運営をしている。
・土産品や特産品、メタバース内でのライブ限定ツアー、アート作品もメタバース内で販売している。
・主に海外の旅行業者向けに想定されたが、現在は自社でプロモーションを行い、メタバース上で京都ブランドを活かし、観光体験とリアルの京都への誘客を繋げる施策として展開。
・アプリは基本的にはほぼ完成しており、今年の3月から4月あたりのローンチを目指している。
・初期ローンチ段階で賛同店舗はいくつか集まっており、うまくいけば事業拡大を目指したいと思っているが、メタバース上でのマネタイズはかなりハードな取り組みなので、成功に近づけるべく集客と賛同店舗の充実にまずは取り組んでいく。

(8)「デジタル通貨の可能性」

    株式会社ディーカレットDCP 名児耶 融 氏

・7月にリリースする予定の新しいデジタル通貨は、銀行の預金と紐づいており、オンラインで使える現金の役割を果たす。
・このデジタル通貨は、リアルとバーチャルの世界を行き来し、様々なオンライン活動を可能にする。
・デジタル通貨の開発は、メガバンクや電力会社などのトップ企業の支援を受けて進められており、民間発行の安定した価値を持つ。
・デジタル通貨を利用することで、現行のキャッシュレスと違い、送金や決済が即座に行われ、取引のスピードや効率が向上する。
・ユースケースとして、環境価値の証明書や公募自己募集型の社債など、様々な取引がデジタル通貨を活用して行われることが期待されている。

他のお知らせを見る